・・・・・・・・・住まいの防音、遮音編 「人間の耳の特性」・・・・・・・・・

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■ 人の耳の特徴

騒音を音の圧力エネルギーと捉えた場合、高音の40dBも低音の40dBも同じエネルギー量ですので同じ音量に聴こえるはずですが、人の耳には音の周波数によって音量の感じ方が大きく違います。強い音=強い音圧は耳で大きく聞こえますが、周波数によって正確には比例しません。

 音の大小(感覚量)-ラウドネス曲線

一定の音量音の1000Hz(1KHz)の音と、同じ音量に感じる値=音圧レベル(dB)を周波数ごとに調べて、むすんだ曲線を聴感曲線=等ラウドネス曲線といいます。同じ大きさに聞こえる1000Hzの音量=音圧レベル(dB)の値がホーン(phone)です。人間の耳の感覚を数値化したもので、感覚としての音の大小をあらわします。
ラウドネス曲線
上のグラフから次のようなことがわかります。

 ● 人の耳は3KHzを超えたあたりが最も敏感に聞こえる。
 ● 低い音は鈍感になる。
     1kHz40dBの音量は125Hz60dBの音量と同じように感じる。
     31.5Hzでは1kHzと比べて50dB強くなければ同じ大きさに聞こえない。
     つまり、人の耳は低音に関しては鈍感。
 ●  5kHz以上の高い周波数では鈍感になる。

 やかましさ(感覚量と感情)とその評価

下記のグラフNC曲線は、空調機器などの騒音となる音が広い周波数帯にわたる連続的な騒音に対して1957年べラネックスがそこで働いている職員へ会話をするさいに「やかましい」と感じる音の大きさを調査した結果をグラフにしたものです。会話の聴取妨害の評価によく使われます。このグラフからは周波数の高い音ほど人は敏感で「やかましい」、「不快」と感じることがわかります。
NC曲線

 音の大きさ(感覚量)と音圧(物理的エネルギー量)の関係

下の図は音のエネルギー量、音圧レベル(客観的な値)と人が感じ取る音の大きさ、音量(主観的な値)の関係を周波数帯ごとに調べたグラフです。1KHzのラインを見てみると、音圧レベルが10dB増加すると、音の大きさが2倍になることが分かります。他の周波数帯でもほぼ同様に2倍になっています。つまりは音圧レベルが10dB下がると音は半分になったように感じます。(※純音での比較になります。)
音の大きさと音圧の関係

 人の耳に補正した計測機器 騒音計 A特性

上記のように人の耳には音の周波数によって音量の感じ方が大きく違います。騒音を計測する場合に使われる計測器=騒音計にはA特性・C特性・Flat特性がありますが、一般的にはA特性が使われます。A特性は等ラウドネス曲線やNC値でおわかりのように人間の聴覚の特徴を加味したフィルター値です。これにより、人の感覚にそった数値になります。
Flatで実測しても下記の変換表に照らし合わせることでA特性の値を求めることもできます。A特性で計測した値は正確にはdB(A)と表記しますが、“デシベル”や”dB“と表記されることが多いです。

A特性の補正値は下表になります。
 

周波数 31.5Hz 63Hz 125Hz 250Hz 500Hz 1kHz 2KHz 4KHz 8KHz
補正値 -39dB -26dB -16dB -9dB -3dB 0dB +1dB +1dB -1dB

数値をご覧になっておわかりのように低い周波数ほど補正が強いくなり、低い周波数ほど人の耳は感度が悪くなる特性の重み付けです。

■ サッシとガラスの防音性能表示

窓を構成している、枠(=サッシまたはドア)とガラスにはそれぞれ防音性能の尺度が定められています。

基準は500Hz(ピアノの中央に位置する「ラ」の音は440Hz)にあり、500Hz以上の高い周波数で25dBの防音性能を持つ25等級、30dBの防音性能を30等級、35dBの35等級などがあります。
蛇足ですが時報を告げる信号音(プップップッピーン)は440Hz、440Hz、440Hz、880Hz(1オクターブ上の「ラ」の音です。)

サッシについては下記のように表示されます。

表示 等級 意  味
T-1 25 500Hzより上の周波数で 25dB の減音=防音が確保できる性能を持つサッシ
T-2 30 30dB
T-3 35 35dB
T-4 40 40dB

ガラスの防音性能を表示する場合は下記のようになります。

表示 等級 意  味
T-1
(Ts25)
25 500Hzより上の周波数で 25dB の減音=防音が確保できる性能を持つガラス
T-2
(Ts30)
30 30dB
T-3
(Ts35)
35 35dB
ガラスもサッシも防音についての性能の数字は素材が持つ最低の防音性能を意味します。
サッシの防音性能
問題は防音性能を比較したときに、同じT-2(Ts30)等級であっても、1000Hz=1KHzで30dBの防音性能を持つガラスAと、34dBのガラスBも同じ30等級でくくられる為、はたしてAとBどちらの方が防音性能が高いのか判断が出来ません。

また、T2(Ts30)のガラスやT2サッシは500Hz未満の低い周波数にいては必ずしも30dBの防音性能があるわけではないことになります。


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